「応用情報技術者試験の参考書って、結局どれを買えばいいの?」と迷っていませんか。
参考書の種類が多いうえに、2026年度からは試験がCBT方式に変わりました。ネットには「午前・午後」表記の古い情報と、「科目A・科目B」表記の新しい情報が混ざっていて、余計に選びにくくなっています。
この記事では、2021年春の試験で応用情報技術者試験に合格した私が、実際に使った2冊と、2026年度版で選ぶならどの本かを紹介します。参考書選びに関わる試験の変更点と、2027年度に予定されている試験制度の再編についても先に整理します。
読み終えるころには、今年度の試験に向けて、自分のレベルに合う参考書の組み合わせが決まるはずです。
まず押さえたい2026年度の応用情報技術者試験の変更点

参考書を選ぶ前に、試験の変更点を3つだけ押さえておきましょう。どの版の参考書を選べばよいかに直結するためです。
CBT方式に変わり、試験は前期と後期の2回になった
2026年度の応用情報技術者試験は、CBT方式で実施されます。
これまでの春期(4月)と秋期(10月)の試験はなくなりました。代わりに、従来の春期の区分を「前期試験」、秋期の区分を「後期試験」として実施します1。
応用情報技術者試験の日程は以下のとおりです2。
| 区分 | 申込受付期間 | 科目A試験 | 科目B試験 |
|---|---|---|---|
| 前期試験 | 2026年10月6日〜11月7日 | 2026年10月28日〜11月10日 | 2026年11月24日〜12月6日 |
| 後期試験 | 2027年1月27日〜2月16日 | 2027年2月6日〜2月19日 | 2027年3月3日〜3月15日 |
期間内の試験日と会場は、受験者が自分で選べます。また、試験中に使うメモ用紙や筆記用具は配られず、試験画面のメモ機能と電卓機能を使う形です。
これから勉強を始めるなら、前期か後期のどちらを受けるかを先に決め、そこから逆算して参考書をそろえましょう。
「午前・午後」は「科目A・科目B」に名前が変わった
CBT方式への移行に合わせて、「午前試験」は「科目A試験」、「午後試験」は「科目B試験」に名前が変わりました。
変わったのは呼び方だけです。IPAは、問われる知識・技能の範囲そのものは変わらないと発表しています。出題形式や出題数、試験時間も同様に変更はありません3。
参考書のタイトルも「科目Bの重点対策」「よくでる問題集【科目A】」のように新しい呼び方に変わっています。
古い情報で「午後対策」と書かれていたら、「科目B対策」と読み替えれば問題ありません。
2027年度から試験制度が再編される予定
2027年度からは、情報処理技術者試験の制度そのものが変わる予定です。
IPAの見直し案では、今の応用情報技術者試験と高度試験をまとめ直し、「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」を新設するとしています。区分は「マネジメント領域」「データ・AI領域」「システム領域」の3つです4。
同じページでは、現行の試験制度を2026年度の試験実施をもって終了する予定だとも書かれています。つまり、今の形の応用情報技術者試験は、2026年度の前期と後期が最後になる見込みです。
ただし、新試験の名称は仮称で、内容も「予定」の段階です。最新の状況はIPAの試験制度の見直しページで確認してください5。
2026年度の試験を受けるなら、今出ている令和08年版・2026年版の参考書で対策して問題ありません。
応用情報技術者試験の参考書を選ぶ3つのポイント

5冊を紹介する前に、参考書の選び方を整理します。次の3つを押さえておけば、大きく外すことはありません。
- 令和08年版・2026年版の最新版を選ぶ
- インプット用とアウトプット用を1冊ずつそろえる
- 科目B(記述式)が不安なら専用の対策本を足す
令和08年版・2026年版の最新版を選ぶ
これから買うなら、書名に「令和08年」または「2026」と入った最新版を選びましょう。
試験範囲は変わらないものの、古い版には最近の過去問が載っていません。CBT方式や科目A・科目Bの説明もないため、試験の全体像をつかみにくくなります。
たとえば中古で買う場合や、図書館で借りる場合は、表紙や奥付の年度表記を確認しておくと安心です。
迷ったら、書名に「令和08年」「2026」がある本を選びましょう。
インプット用とアウトプット用を1冊ずつそろえる
参考書は、知識を入れるテキスト(インプット用)と、過去問を解く本(アウトプット用)の2冊が基本です。
科目Aは出題範囲が広く、読むだけではなかなか得点につながりません。過去問を解いて出題形式に慣れ、間違えた分野を読み直す往復が必要になります。
私自身も、インプット用のキタミ式と、アウトプット用のパーフェクトラーニング過去問題集の2冊で合格しました。
まずは2冊をそろえ、足りない部分が見えてから追加するのが無駄のない買い方です。
科目B(記述式)が不安なら専用の対策本を足す
科目Bに不安がある人は、記述式に絞った対策本を追加しましょう。
科目Bは長い問題文を読み、記述で答える形式です。科目Aの知識があるだけでは、問題文のどこに解答の根拠があるかをつかみにくいことがあります。
たとえば「科目Bの重点対策」や「よくでる問題集【科目B】」は、分野ごとの解き方を学べる本です。
ただし、全員に必要なわけではありません。過去問題集で科目Bを解いてみて、手が止まるようなら追加を検討してください。
合格者の私が実際に使った参考書2冊
ここでは、2021年春の試験に合格した私が、どの参考書をどう使ったかを紹介します。当時は「午前・午後」の名称だったため、今の呼び方に置き換えて説明します。
使ったのはキタミ式とパーフェクトラーニングの2冊だけ
私が使った参考書は、次の2冊だけです。
2冊に絞れば、同じ本を何度も繰り返し使えます。
勉強時間は1日1時間ほどで、期間は約2か月でした。ただし、これは基本情報技術者試験に合格していた私の場合です。必要な期間は、前提知識や確保できる時間によって変わります。
合わないと感じた教材も特になく、この2冊で合格まで進めました。
科目Aはスキマ時間に過去問、科目Bは紙に書いて時間配分をつかんだ
同じ過去問題集でも、科目Aと科目Bでは使い方を変えていました。
科目Aは四肢択一で、1問を短時間で解けます。一方、科目Bは長文を読んで記述するため、試験時間内に書き切る感覚をつかむ練習が必要です。
私は、科目Aの過去問をスキマ時間に解いていました。科目Bは実際に紙へ答案を書き、時間配分の感覚を身につけました。
なお、私が受験したときはペーパー方式で、答案は紙に書く形でした。CBT方式では、記述式の解答もキーボードで入力します。これから受ける人は、パソコンで答案を打つ練習もしておくとよいでしょう。
過去問を何年分解けばよいかは、以下の記事で詳しく解説しています。
【2026年度版】応用情報技術者試験のおすすめ参考書5選

ここからは、2026年度の試験に向けておすすめの参考書を5冊紹介します。まずは5冊の違いを表で確認してください。
| 参考書 | タイプ | 対象 | こんな人に向いている |
|---|---|---|---|
| ① キタミ式イラストIT塾 | テキスト(インプット) | 科目A中心 | 最初の1冊を探している人 |
| ② パーフェクトラーニング過去問題集 | アウトプット | 科目A・科目B | 過去問演習の軸にしたい人 |
| ③ 合格教本 | テキスト(インプット) | 科目A中心 | 文章でしっかり理解したい人 |
| ④ 科目Bの重点対策 | アウトプット | 科目B | 記述式に不安がある人 |
| ⑤ 試験によくでる問題集 | アウトプット | 科目A・科目B(分冊) | 頻出テーマから効率よく解きたい人 |
① キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和08年
キタミ式は、イラストと対話形式で試験範囲を解説する定番のインプット用テキストです。私も合格時に使いました。
図解が中心なので、初めて学ぶ分野でも内容をイメージしながら読み進められます。範囲の広い応用情報技術者試験の全体像をつかむのに向いています。
私はこの本で全体を一通り読み、分野のイメージをつかんでから過去問に進みました。令和08年版には、スマホやパソコンで使える過去問アプリ「DEKIDAS.WEB」が読者特典として付いています6。
ページ数は多いものの、読み物として進めやすい1冊です。最初の1冊に選び、過去問題集と組み合わせて使いましょう。
② 応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 令和08年
パーフェクトラーニング過去問題集は、科目Aと科目Bの過去問演習に使える問題集です。私もこの本で過去問を解きました。
解説が丁寧なので、間違えた問題を「なぜその答えになるのか」まで理解しながら復習できます。
令和08年版は、本誌に直近4回分を掲載しています。さらにダウンロード特典の27回分を合わせると、計31回分の過去問解説を確認できます7。
過去問が多いので、科目Bの問題にもたくさん触れられます。アウトプット用の軸になる1冊です。
③ 令和08年 応用情報技術者 合格教本
合格教本は、文章と図で試験範囲を体系的に解説するインプット用のテキストです。
キタミ式よりも文章での説明が多く、各分野を深く理解したい人に向いています。分からない用語が出たときに調べる、辞書のような使い方もできます。
購入特典として、過去の科目A(旧午前)問題を解ける「DEKIDAS-Web」も利用できます8。
基本情報技術者試験の合格者で、文章を読み込むのが好きな人におすすめです。イラスト中心の本が合わない人は、キタミ式の代わりにこちらを選びましょう。
④ 2026 応用情報技術者 科目Bの重点対策
科目Bの重点対策は、科目B(旧午後)の記述式問題に絞った対策本です。
問題文のどこに着目し、どう解答に結びつけるかを丁寧に解説しています。記述式の解き方そのものを学べるのが特徴です。
科目Aの対策は含まれていないため、科目A用の参考書は別に用意しましょう9。
過去問を解いても科目Bの点数が伸びないときの、追加用の1冊に向いています。
⑤ 応用情報技術者 試験によくでる問題集【科目A】【科目B】
試験によくでる問題集は、過去問からよく出るテーマを選んで収録した問題集です。科目Aと科目Bで本が分かれています。
テーマ別に構成されているため、苦手な分野だけを集中して解けます。
苦手な科目だけ買えるので、過去問題集で弱点が見えてから補強用に選ぶと無駄がありません。
レベル別の参考書の組み合わせ

5冊すべてをそろえる必要はありません。ここでは、今の知識レベルや不安な科目に合わせて、どの組み合わせを選べばよいかを紹介します。
基本情報に合格済みなら「キタミ式+過去問題集」の2冊
基本情報技術者試験に合格済みの人は、①キタミ式と②パーフェクトラーニング過去問題集の2冊で始めましょう。私が合格したときと同じ組み合わせです。
基礎知識がある分、全体像の確認は短く済み、過去問演習に多くの時間を使えます。
私の場合は、この2冊を使い、1日1時間ほどの勉強を約2か月続けて合格しました。必要な期間は人によって異なるため、目安は以下の記事も参考にしてください。
まずは2冊で過去問を解き始め、足りない部分が見えてから追加を考えれば十分です。
IT初学者なら「合格教本またはキタミ式」から始めて、基本情報も検討する
ITの知識にまだ自信がない人は、インプットを厚めにしましょう。①キタミ式か③合格教本のどちらかで、まず全体像をつかむところから始めます。
応用情報技術者試験には、基本情報技術者試験で学ぶ内容を前提にした問題が多く出ます。私も、基本情報で身につけた基礎知識が応用情報の学習で大いに役立ちました。
いきなり応用情報を目指すのが不安なら、先に基本情報技術者試験を受けるのも1つの方法です。
遠回りに見えても、基礎を固めてから挑戦したほうが、結果的に早く合格できることもあります。
科目Bが不安なら重点対策本を追加する
過去問を解いてみて科目Bの点数が伸びない場合は、④科目Bの重点対策か、⑤よくでる問題集【科目B】を追加しましょう。
記述式は慣れが必要で、分野ごとの解き方を知るだけで解きやすくなることがあります。
たとえば、得意な分野や実務で経験のある分野を先に決め、その分野の問題を重点的に解く方法があります。
科目B対策の本は、必要だと分かってから買っても遅くありません。
応用情報技術者試験の参考書に関するよくある質問
最後に、試験の変更に伴って増えている参考書の疑問に答えます。
「午前・午後」表記の古い参考書でも使える?
知識のインプットには使えますが、これから買うなら最新版がおすすめです。
IPAは、CBT方式への移行後も試験範囲や出題形式は変わらないと発表しています。そのため、古い版でも基本的な内容は大きく外れません。
ただし、古い版には最近の過去問やCBT方式の説明が載っていません。手元にある本を使うのはよいですが、新しく買うなら令和08年版・2026年版を選びましょう。
2027年度の新試験を受ける場合、今の参考書は使える?
今の参考書は、現行の応用情報技術者試験に向けた内容です。新試験の対策としてそのまま使えるとは限りません。
IPAは新試験のシラバス案やサンプル問題を公開していますが、制度はまだ「予定」の段階です。
2027年度の新試験を受けるなら、IPAの発表と、新試験に対応した参考書の発売を待ってから選ぶのが安全です。
参考書は何冊あれば合格できる?
まずはインプット用1冊と過去問題集1冊の、合計2冊から始めるのがおすすめです。
私は、キタミ式とパーフェクトラーニング過去問題集の2冊で合格しました。冊数を増やすより、まずは同じ本を繰り返し使うことを優先しましょう。
科目Bが不安な場合など、足りない部分が見えたら3冊目を追加しましょう。
過去問はWebサイトだけで対策できる?
科目Aの演習だけなら、Webサイトでもある程度は対策できます。ただ、解説をじっくり読み込むなら書籍の過去問題集があると便利です。
「応用情報技術者試験.com」の過去問道場では、過去問を1問ずつ解けます。スキマ時間の演習に向いています。
スキマ時間はWebサイト、腰を据えて復習するときは過去問題集、というように使い分けるのがおすすめです。
この記事の要点まとめ
応用情報技術者試験の参考書選びについて、ポイントを振り返ります。
- 2026年度はCBT方式で、試験は前期と後期の2回
- 「午前・午後」は「科目A・科目B」に名前が変わった
- 2027年度から試験制度が再編される予定
- テキストは「令和08年」「2026」と入った最新版を選ぶ
- インプット用1冊と過去問題集1冊の2冊から始める
- 科目Bが不安なら重点対策本を追加する
私は、キタミ式とパーフェクトラーニング過去問題集の2冊で合格しました。今の形の応用情報技術者試験は、2026年度の前期と後期が最後になる見込みです。受験を考えているなら、早めに参考書をそろえて勉強を始めましょう。
参考書を使った具体的な勉強法は、以下の記事で詳しく解説しています。
効率的に合格したいなら通信講座がおすすめ
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- IPA「令和8年度(2026年度)応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の実施予定について」 ↩︎
- IPA「令和8年度 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について」 ↩︎
- IPA プレス発表「応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験がCBT方式での実施に移行予定」(2025年8月12日) ↩︎
- IPA「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」(2026年3月31日公開、2026年4月28日更新) ↩︎
- IPA「試験制度の見直しについて」 ↩︎
- 技術評論社「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和08年」 ↩︎
- 技術評論社「令和08年 応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集」 ↩︎
- 技術評論社「令和08年 応用情報技術者 合格教本」 ↩︎
- アイテック「2026 応用情報技術者 科目Bの重点対策」 ↩︎







