AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(AWS Certified Solutions Architect – Associate, SAA-C03)は、AWSの設計・構築・運用に関する知識を証明できるため、これからクラウドエンジニアやSREを目指す人にとって価値のある資格です。
しかし、「どのように勉強すれば効率的に合格できるのか?」と悩む方も多いでしょう。
本記事では、AWS認定ソリューションアーキテクトとは何か、その価値、そして効率的な学習方法について実際に私がAWS SAAに合格した経験を踏まえて実体験を交えながら、AWS認定ソリューションアーキテクトの概要、そして効率的な学習方法について詳しく解説します。
- AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトの概要
- 試験に合格するための学習方法
AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトとは?
AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト (通称SAA)は、AWSの設計、運用、管理に関する知識とスキルを証明する資格です。
数あるIT資格の中でもかなり有名な資格なので聞いたことがある方は多いかと思います。実際に、クラウドコンピューティングに興味のあるエンジニアや業務でAWSを使っているエンジニアからは絶大な人気を誇っています。
AWS認定には4つのレベル(Foundational, Associate, Professional, Specialty)があり、アソシエイト(Associate)はFoundationalに次いで2番目のレベルの資格となります。下から2番目とはいえAWSについて広く問われるので試験に合格するためにはそれなりの知識が必要となります。
いきなりSAAを受験するのは心配な方や、基礎からじっくりと学習したいという方は、FoundationalレベルのAWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)から学習していくと良いでしょう。
AWS CLFについてはこちらの記事で紹介しています。
試験の概要
- 試験形式:選択問題(多肢選択・複数選択)
- 試験時間:130分
- 問題数:65問
- 合格基準:スコア1000点中720点以上
- 受験料:150USD(約20,000円1)
- 試験言語:日本語、英語、その他複数言語対応
- 有効期限:取得日から3年間

認定の有効期限を更新するには最新の試験にもう一度合格するか、上位の認定試験に合格する必要があるよ!
出題範囲
AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験では、以下の4つの分野から出題されます。2
分野 | 出題割合 |
---|---|
セキュアなアーキテクチャの設計 | 30% |
弾力性に優れたアーキテクチャの設計 | 26% |
高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 | 24% |
コストを最適化したアーキテクチャの設計 | 20% |
試験の申し込み方法
試験の申し込み方法は他のAWS認定と同じです。
試験を申し込むには AWS training and certificationというサイトからAWS認定アカウントを作成する必要があります。

AWSのアカウントとは別のアカウントなので、AWSのアカウントを持っていても登録する必要があるよ!
試験は2種類の方法で受験可能です。
- テストセンター受験(会場に行って受験)
- オンライン試験(監督付き)(自宅で受験可能)
テストセンターでの受験が一般的ですが、自宅から受験したい場合はオンラインでの受験も選択することができます。
自分に合った受験方法を選べるのは便利ですね。
これは筆者個人の意見ですが、オンライン試験の場合はネットワークの不調などが心配なのでテストセンターで受験するのが無難でおすすめです。
学習計画の立て方
SAAに合格するためには、計画的な学習が重要です。目安としては約1か月半から2ヶ月程度の学習期間を設けるのが一般的と言われています。
あくまで目安の学習期間なので、すでに業務である程度AWSを使っている方と全くの初学者とではベースとなる知識が違うので自分のペースに合った学習期間を設定しましょう。
ちなみに筆者は2ヶ月程度勉強しました。

個人差があるということだね!
学習スケジュールの例
自分で学習スケジュールを1から組むのは難しいと思うので、どのようなスケジュールで学習を進めると良いかを例として紹介します。
期間 | 学習内容 |
---|---|
1週目 | Udemyの講座を受講する/書籍で学習する/サンプル問題を解く |
2週目 | Udemyの講座を受講する/書籍で学習する |
3週目 | Udemyの講座を受講する/書籍で学習する |
4週目 | Udemyの模擬試験をひたすら解く |
5週目 | Udemyの模擬試験をひたすら解く |
6週目 | Udemyの模擬試験をひたすら解く |
ポイントはインプットばかりするのでなく、ある程度試験範囲の知識をつけた段階でアウトプットにシフトすることです。つまり、模擬試験をたくさん解くことですね。
AWS SAAの学習方法
AWS SAA に限らずAWS認定試験の学習には、公式ドキュメント、オンライン学習プラットフォーム、ハンズオン実践など様々な学習方法があります。
認定試験の合格を目的とするなら次の組み合わせで学習を進めることで効果的に試験勉強することができます。
- Udemyの講座を受講する
- 専用の書籍を読む
- Udemyの模擬試験を解く
Udemyの講座を受講する
Udemyの講座を受講することでAWS SAAの試験範囲であるサービスを中心にAWSの全体像を理解することができます。
ハンズオン形式でAWSの主要なサービスの解説をしてくれる講座もあるため、実際の使用方法をイメージしながら知識をインプットすることができます。

実際に自分のAWSアカウントでAWSコンソールを操作しながら学習するとさらに理解が深まるよ
AWSにはアカウント開設してから半年間いくつかのサービスを無料で使えることができる無料利用枠があるから活用しよう!
筆者がお勧めするUdemyの講座は以下になります。

40時間を超えるボリューミーな講座なので、じっくりと知識をつけていきたい人に特におすすめです。ハンズオン形式で講座を進めることができるので実際にサービスを触ることができより深い知識をつけることができます。
試験日程がすでに決まっていて、じっくりと学習を進める余裕がない場合は2倍速で聞き流すだけでも効果はあると思います。
また、この講座には3回分の模擬試験がついているのでその点もGoodですね。
書籍を使って学習する
書籍を使った学習もおすすめです。
実際私は先ほど紹介したUdemyの講座と合わせて次の書籍でも学習を進めました。
こちらの書籍は文章量もそこまで多くなくAWS SAAに関連するサービスについてシンプルにまとめられているため、各サービスの概要を効率的に理解することができます。
模擬試験をひたすら解く
Udemyの講座や書籍を使って一通りインプットができたらあとは試験に向けてひたすらアウトプットをしていきましょう。
アウトプット方法としては模擬試験を解くことが一番効率的で効果的です。

模擬試験や過去問を解くことはどの試験でも重要だね!
Udemyでは動画講座のほかに模擬試験集なども購入することができるのでこちらを活用するのが良いでしょう。

この講座には6回分の模擬試験が収録されています。先ほど紹介したUdemyの講座と合わせて9回分の模擬試験を解くことができるので十分な問題量です。
この模擬試験を平均で80%以上得点できるようになるまで解き続ければ、きっと合格試験にできるようになるでしょう。
ちなみに筆者は2周くらいしました。
その他
筆者はこれまで紹介した方法を組み合わせて試験に合格しましたが、その他にも有用な学習ソースがあるので紹介します。
AWS公式リソースを活用する
AWSが提供する学習リソースがあるのでそれを活用するのも良いでしょう。
メリットとしては公式が出しているソースなので正確でリアルタイムな情報を得ることができます。
WEB問題集の活用
以下のサイトでAWS SAA対策問題を解くことができます。
先ほど紹介したUdemyの模擬試験と役割が被るので、こちらを活用する場合はUdemyの模擬試験は不要です。
- Ping-t
- 700以上の問題を無料で解くことが可能です
- Cloud License
- こちらは有料となりますが、1000問以上の問題を解くことができます
試験当日の注意点
最後に試験当日の注意点についてお話します。
しっかり学習を進めて準備をしたのに試験当日にバタバタして実力を発揮できないなんてことにはなりたくないですよね。
オンライン試験の注意点
オンライン試験では以下の点に注意すると良いでしょう。
- 静かな環境で受験する
- カメラ、マイク、身分証明書を準備する
- 他の人が部屋に入らないようにする
- ネットワークに問題がないか確認する
テストセンター受験の注意点
テストセンターで受験する場合は身分証明書を提出する必要があるので忘れないようにしましょう。
また、オンラインで受験する場合もテストセンターで試験を受ける場合も実力が発揮できるように前日はしっかり睡眠をとって試験に挑みましょう!

遅刻や寝坊で受験できなかったりしたらもったいない!
まとめ
AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験は、AWSのサービスを幅広く学ぶことができる資格です。この記事で紹介した学習方法を参考に自分のペースで学習を進めて試験に合格しましょう。
- AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトの概要を理解する
- 学習計画を立てる
- Udemyや書籍、その他リソースを活用して学習する
- 試験当日の注意点を知る
この資格を取得することで、AWSの設計・構築・運用に関する知識を証明することができるため、今後のエンジニアとしてのキャリアの幅を広げることができます。
AWSについてより深い知識をつけたい場合は上位のProfessionalやSpecialtyレベルの認定試験にチャレンジするのも良いと思います!