「応用情報技術者試験の参考書って、結局どれがいいの?」
そんな疑問を抱えていませんか?
試験対策として参考書を使おうと思っても、選択肢が多すぎて悩んでしまうのが現実です。特に初めて受験する方にとっては、どんな基準で選べばいいのかも分かりにくいものです。
この記事では、現役のITエンジニアであり実際に応用情報技術者試験に合格した筆者が、おすすめできる参考書5冊を厳選してご紹介します。
それぞれの参考書の特徴や選び方、活用方法まで詳しく解説するので、ぜひ「自分に合った一冊」を見つけてください!
応用情報技術者試験とは?

応用情報技術者試験の概要と目的
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験の一つで、ITエンジニアとしての実務能力を証明する中上級レベルの資格です。
この試験では、システム開発やIT戦略、マネジメント、セキュリティなど、幅広い分野に関する知識と実務的な問題解決能力が問われます。
基本情報技術者試験よりも難易度が高く、特に午後問題では記述式の設問も出題され、理解力と論理的思考力が求められます。
合格率と難易度
応用情報技術者試験の合格率は20〜25%前後とされています。
年度や試験区分によって多少前後しますが、情報処理技術者試験の中では中堅〜難関レベルの位置づけです。
「未経験者には難しい」と言われることもありますが、適切な参考書と学習方法を選べば、独学でも十分に合格可能です。
どんな人に向いているか
応用情報技術者試験は、以下のような方に特におすすめの資格です。
- ITエンジニアとしてのキャリアをステップアップさせたい人
- 基本情報技術者試験に合格済みで、次のステージを目指す人
- プロジェクトマネジメントや設計・要件定義にも関わりたい人
- セキュリティやネットワークなど、より専門的な知識を習得したい人
実際にこの試験を通して得られる知識やスキルは、現場での評価にも直結します。資格取得によって、職場での信頼度や業務の幅も広がるでしょう。
応用情報技術者試験の参考書を選ぶポイント

応用情報技術者試験は、範囲が広く、理解だけでなく応用力も求められる試験です。
そのため、自分の学習スタイルや現在のレベルに合った参考書を選ぶことが合格への近道になります。
ここでは、参考書選びで失敗しないための4つのポイントをご紹介します。
- 学習スタイルに合っているか
- 解説の丁寧さと図解の有無
- 試験傾向に対応しているか
- レビュー・評価の確認方法
学習スタイルに合っているか(インプット型/アウトプット型)
まず最初に確認すべきなのは、自分の学習スタイルに合っているかどうかです。
応用情報技術者試験の参考書には、解説中心の「インプット型」と問題演習中心の「アウトプット型」があります。
初心者には基礎を固めるインプット型、ある程度理解がある方は演習中心のアウトプット型が効果的です。
たとえば「キタミ式」はイラスト中心でインプット向き。一方、「パーフェクトラーニング過去問題集」はアウトプット特化型です。
まずは自分のレベルを見極め、学習スタイルに合った形式の参考書を選びましょう。
解説の丁寧さと図解の有無
難解な内容をかみ砕いて解説してくれる参考書は、特に初心者におすすめです。
応用情報技術者試験では、抽象的なIT理論やマネジメント知識も問われるため、図やイラストを使った分かりやすい解説が理解を助けます。
「キタミ式」は図解が多く、初学者でも読みやすいと評価されています。一方で文章中心の参考書は、ある程度基礎がある人向けです。
文字だけでなく、視覚的に理解できるかどうかも選定ポイントになります。
試験傾向に対応しているか(最新出題範囲・記述対策)
参考書の発行年や改訂情報を確認し、最新の試験傾向に対応しているか必ずチェックしましょう。
応用情報技術者試験は、時代に合わせて出題範囲や内容が見直されるため、古い参考書では対策が不十分になる可能性があります。
2025年度は「生成AI」「クラウドネイティブ」「ゼロトラスト」など、近年注目されるトピックが含まれる可能性があります。
購入前には「2025年版」などの表記を確認し、常に最新版を選ぶのが鉄則です。
レビュー・評価の確認方法
Amazonや楽天などのレビューを活用して、実際の使用感や口コミも確認しましょう。
筆者視点だけでなく、実際の受験者の声を取り入れることで、参考書選びの失敗を防げます。
「この本だけで合格できた」「午後問題の対策には不十分だった」など、評価の傾向は実際に使ってみないと分からない情報が多く含まれています。
信頼できる情報を集めたうえで、自分に合った参考書を選ぶと安心です。
2025年版 応用情報技術者試験 おすすめ参考書5選

ここからは、2025年版の応用情報技術者試験に向けておすすめできる参考書を5冊厳選してご紹介します。
それぞれ特徴や活用ポイントも併せて解説するので、自分に合った一冊を見つけてください。
① キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者
「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」はイラストと対話形式の解説が特徴的な定番の参考書。基礎から応用まで、幅広い内容をかみ砕いて説明しています。
- 図解やキャラ解説で初心者でもスラスラ読める
- 読み物としても面白く、挫折しにくい
- 午前対策に特に強く、知識の土台づくりに最適
- 初めて応用情報技術者試験を受ける人
- 基礎をしっかり理解してから応用に進みたい人
- 演習問題は少なめのため、アウトプット用の問題集と併用がベター
② 応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
「応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集」は過去問題を徹底的に分析・収録した問題集。午前・午後ともに網羅されており、実践力を高めるのに効果的です。
- 本試験形式の問題演習ができる
- 解説が丁寧で、理解しながら復習できる
- 過去29回分の試験をカバー
- 問題演習を中心に学習したい人
- 基礎知識はあるが、試験対策に特化したい人
- 理論を深く学びたい人は、別途解説書の併用が効果的
③ 2025 応用情報技術者 午後問題の重点対策
「応用情報技術者 午後問題の重点対策」は午後問題に特化した参考書です。苦手意識を持ちがちな記述式問題の対策に最適です。
- 記述問題の解答例・採点ポイントまで解説
- 分野ごとの攻略法がわかりやすい
- 時事・トレンド問題の解説も豊富
- 午後問題でつまずいている人
- 記述対策を重点的にしたい人
- 午前対策は含まれていないため、他の参考書との併用が前提
④ 令和07年 【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本
「令和07年 【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本」は応用情報技術者試験の出題範囲を網羅的にカバーした総合的な学習書です。
- 複雑な専門用語や理論も、初学者でも理解しやすいように噛み砕いて説明されている
- 豊富な図解で視覚的に理解できる
- 実際の出題傾向に沿った練習問題が豊富に収録されており、理解の定着と試験対策が同時に可能
- 令和7年度の試験範囲・出題傾向を反映しており、最新情報に基づいた対策ができる
- 応用情報技術者試験を初めて受験する人
- 午前・午後試験の両方をしっかり対策したい人
- 図解や丁寧な解説で基礎からじっくり理解を深めたい人
- 過去問を活用して得点力をつけたい人
- 約800ページとボリュームが多い
⑤ 応用情報技術者 試験によくでる問題集
「応用情報技術者 試験によくでる問題集」は過去問から頻出パターンを厳選した問題集です。午前と午後でそれぞれ別の書籍となっているので、重点的に対策したい分野だけ購入することが可能です。
- 頻出テーマに絞っているため、短期間で成果が出やすい
- 「出題テーマ別」で学習の優先順位が分かりやすい
- 短期間で合格を目指す人
- 過去問演習の効率を上げたい人
- 午前と午後を1冊で対策することができない
参考書を最大限に活かす学習方法

せっかく良い参考書を手に入れても、使い方を間違えると効果が半減してしまいます。
ここでは、応用情報技術者試験に合格するために、参考書を最大限に活用する具体的な学習方法を紹介します。
学習スケジュールの立て方
全体の学習スケジュールを立て、計画的に学習を進めることを意識しましょう。
応用情報は範囲が広いため、場当たり的に勉強するとカバーしきれなくなる恐れがあります。
試験の3か月前から始める場合、以下のようなスケジュールが理想的です
- 1ヶ月目基礎理解(インプット)
「キタミ式」などで全体像を把握しつつ、分野ごとの知識を整理
- 2か月目過去問演習(アウトプット)
「パーフェクトラーニング過去問題集」などを活用して知識の定着を図る
- 3か月目午後問題対策と総仕上げ
記述対策書で記述問題への耐性をつけつつ、弱点補強
無理のないペース配分と、明確な目標設定が合格のカギです。
午前対策と午後対策のバランス
午前と午後では出題形式が異なるため、対策の方法も変える必要があります。
午前は選択式問題(四択)、午後は記述式問題。午後の方が難易度が高く、得点差がつきやすい傾向にあります。
午前と午後の対策は以下を意識すると良いでしょう。
- 頻出分野を優先して暗記+理解(例:ネットワーク、セキュリティ)
- 過去問を繰り返し解いて形式に慣れる
- 分野ごとの傾向を把握(例:アルゴリズム、情報セキュリティ、プロジェクトマネジメント)
- 模範解答と比較して、「なぜその解答になるのか」を意識する
どちらか一方に偏らず、バランスよく学習することが合格への近道です。
過去問の活用方法
過去問は「最強の教材」です。出題傾向を知り、知識の定着を図るのに最適です。
応用情報技術者試験では過去問の焼き直しが多く、傾向を掴めば得点しやすくなります。
- 過去5年分を最低でも2周
- 午前問題は選択肢ごとの正誤理由をチェック
- 午後問題は時間を測って記述し、自己採点&解答と比較
解くだけでなく、「なぜ間違えたか」を分析することで学習効果が飛躍的に上がります。

過去問は何周もすることが大事だよ!
インプットとアウトプットのバランス
学習効果を高めるには、「読む(インプット)」だけでなく、「書く・解く(アウトプット)」の時間を意識的に増やしましょう。
インプットだけでは理解が浅くなりがちです。実際に問題を解いてみることで初めて本当の理解に到達します。
具体的には以下のことを意識してみましょう。
- 1のインプットにつき、2アウトプットを意識する
- 学習後、すぐに該当分野の問題を解くことで記憶に定着させる
参考書は「読むもの」ではなく、「使い倒すもの」と考えるのが成功の秘訣です。
この記事の要点まとめ
応用情報技術者試験の合格を目指すうえで、参考書選びとその活用法は非常に重要です。
今回ご紹介した内容を振り返ってみましょう。
- 参考書は目的を意識して選ぶ
- いくつかの参考書を組み合わせるのもOK
- 必ず最新版を購入する
参考書を購入したら実際に学習を進めることになります。その際は以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 全体スケジュールを立てて計画的に学習
- 午前と午後のバランスを意識
- インプットとアウトプットを意図的に繰り返す
これらのポイントを押さえることで、効率よく得点力を伸ばし、合格をグッと引き寄せることができます。
応用情報技術者試験の対策方法は、参考書だけではないです。他の記事ではこんなテーマも扱っています。気になる方はぜひご覧ください!