LPIC-1(Level1)はLinuxの基礎知識を証明する国際資格であり、ITエンジニアとしてのキャリアアップに役立ちます。しかし、「何から勉強すればいいのか」「効率的な学習方法は?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、私がエンジニア1年目の時に独学でLPIC–1に合格した勉強方法を詳しく解説します。効率的にスキルを身につけ、LPIC-1を突破しましょう!
- LPICとLPIC-1の概要
- 合格経験者がおすすめする勉強方法
- おすすめの参考書
LPIC-1とは?
LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、Linux技術者向けの国際的な認定資格で、Linux Professional Institute(LPI)が提供しています。
LPICはベンダーニュートラルな資格であり、特定のLinuxディストリビューションに依存しないのが特徴です。
LPIC-1はLPICの試験のなかでエントリーレベルの試験となります。
LPICの資格レベル
LPICは、3つのレベルに分かれています。
資格レベル | 対象者 | 試験内容 | 取得条件 |
---|---|---|---|
LPIC-1 | Linuxの基本的な管理スキルを習得したい人向け | 基本的なLinuxの操作や管理 | 101試験と102試験の両方に合格 |
LPIC-2 | より高度なLinuxシステム管理を行いたい人向け | 高度なシステム管理やネットワーク設定 | 201試験と202試験の両方に合格 |
LPIC-3 | エンタープライズ環境でのLinux運用を行う人向け | 専門分野ごとの高度なLinux運用 | 300シリーズの試験(専門分野別に異なる) |
Linuxに関する基本的な知識はITエンジニアとして働く上で必須となるため、LPIC-1だけでも取得しておくと良いでしょう。
LPIC-1の試験概要 | LPIC101とLPIC102の違いとは?
LPIC-1は101試験と102試験の2つの試験で構成されています。受験者は両方の試験に合格することでLPIC-1認定を取得できます。
各試験の出題内容は次の通りです。1
試験 | 内容 |
---|---|
LPIC101 | ・システムアーキテクチャ ・Linuxのインストールとパッケージ管理 ・コマンド ・デバイス、ファイルシステム |
LPIC102 | ・シェルスクリプト ・UIとデスクトップ ・管理タスク ・必須システムサービス ・ネットワーク基礎 ・セキュリティ |

それぞれの試験は同時に受けなくてもOK!ひとつずつ勉強しよう!
試験時間、受験方法はLPIC101もLPIC102も同様となります。
問題数 | 60問 |
試験時間 | 90分 |
合格点 | 500点以上(800点満点) |
受験料 | 16500円 |
受験言語 | 日本語、英語、その他 |
実施方法 | Pearson VUEまたはその他の認定テストセンターで受験可能 |
有効期限 | 合格後5年間 |
LPIC-1の取得メリット
LPIC-1の資格を取得することで、以下のようなメリットがあります。
- Linuxに関する基礎知識を体系的に学べる
- ITエンジニアとしての市場価値が向上する
- LPIC-2・LPIC-3など上位資格へのステップとなる
また、試験に合格すると証明書が発行されるため、資格取得したことの実感を得られるのもメリットの1つと言えます。

LPIC1試験の難易度と合格率
LPIC1は基礎レベルの試験ですが、侮ってはいけません。初学者やLinux未経験者には難しく感じることもあるでしょう。
合格率の公式なデータは公開されていませんが、かといって過度に不安になる必要もありません。しっかりと対策をすれば独学でも十分に合格可能な試験です。
LPIC1に合格するための効果的な勉強法
効率的に試験勉強を進めるには、まず学習計画を立てることから始めましょう。
LPIC1取得に必要な学習時間と学習計画の立て方
LPIC1試験の学習期間は、個人の経験やスキルに応じて異なりますが、一般的には2から3か月と言われています。時間で表すとおおよそ100から150時間の学習時間が必要となります。

筆者は120時間くらい勉強したよ!
以下のステップを参考に学習を進めましょう。
- Step1基本概念の学習(Linuxの基礎、コマンド操作)
書籍やUdemyのコースなどで基礎を学習する
- Step2101試験対策
- Step3101試験合格!
- Step4102試験対策
- Step4102試験合格!
LPIC1対策におすすめの参考書や教材
以下の方法を組み合わせることでLPIC-1の勉強を効率的に行うことができます。
- 書籍を使った学習
- Udemyのオンラインコースの受講
- Web問題集の活用
おすすめの参考書
書籍を使った学習は、LPIC-1の試験範囲について体系的に学習することができるためインプットに最適な勉強方法と言えます。
実際に筆者が使った参考書は次の2つです。
Linux教科書 LPIC1
Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集
オンライン講座を活用する
動画で学習するメリットとしては、実際に講師が操作している画面を見ることができるので書籍での学習に比べてイメージしやすいところです。
また、ハンズオンのコースで自分のPC上で操作しながら学習を進めることでより深い実践的な知識をつけることができます。

Web問題集を活用した勉強方法
書籍やオンラインコース以外の学習方法として、Web問題集を活用した勉強方法があります。
LPIC-1の対策問題を解くことができるWebサービスとしてPing-tがあります。
Ping-t を使うことで数百問のLPIC101試験の対策問題を無料で解くことができます。
スマホで手軽に問題を解くことができるため、通勤時間なのどの隙間時間を有効活用して勉強を進めることが可能です。
LPIC1試験直前対策と試験当日のポイント
試験直前の最終チェックリスト
試験直前には、以下のポイントを最終確認しましょう。
- 弱点を洗い出して復習する
- 試験当日の持ち物や試験会場を確認する
- しっかりと睡眠をとる
試験当日に気をつけること
試験当日は、時間に余裕を持って行動し、リラックスして試験に臨みましょう。
- 試験開始30分前には会場に到着する
- 問題をよく読み、冷静に回答する
- 分からない問題は後回しにして、解ける問題から進める
市場価値を高めるために次に取得すべき資格とは?

LPIC-1を取得したら、次のステップとしてLPIC-2に挑戦するのも良いでしょう。LPIC-2は、より高度なLinux管理技術を学べる資格で、Linux系のシステム管理者としてのスキルをさらに深めることができます。
さらに、ITエンジニアとしてのレベルアップを図るためには、他の資格に挑戦するのも有効な方法です。たとえば、コンピューターサイエンスの基礎を広く学びたい方には「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」の勉強をおすすめします。これらの資格は、IT業界の基礎から応用に至るまで幅広い知識を習得できるため、キャリアの幅を広げることができます。
また、クラウド関連の知識を身につけることも、ITエンジニアとしての市場価値を向上させるために重要です。特に、AWSなどのクラウドサービスに関する知識は、今後のキャリアに大きな影響を与えるでしょう。AWSクラウドプラクティショナー資格の取得を目指し、クラウド技術を学ぶことで、さらに専門性を高め、キャリアアップを目指すことができます。
まとめ|計画的に学習をしてLPIC-1を取得しよう
LPIC1は、Linuxエンジニアとしてのキャリアの出発点です。この記事で紹介した勉強法を参考に、ぜひ皆さんも効率的に学習を進め、合格を勝ち取ってください。
最後に、「継続は力なり」という言葉を胸に、毎日少しずつでも学習を続けることが成功の鍵です。皆さんの合格を心より応援しています!
よくある質問
- QLPICとLinuCの違いは?
- A
LPICとLinuCはどちらもLinuxの知識を証明できる資格です。それぞれにはいくつかの違いがあります。
LPICとLinuCの比較はこちらの記事で詳細にまとめていますのでご覧ください。